表彰の目的と対象の展覧会

現在、展覧会のランキングは入場者数によって行われています。しかし、本当に質の高い、開催する意義の大きな展覧会はあまり入場者が得られず組織内での評判も芳しくありません。当協会では、そうした質が高く開催趣旨がタイムリーで有意義な展覧会こそ表彰するべきであると考え、「秀逸企画賞」と題し、募集を行っております。
入場者数は少なくともマスコミに高く評価されたものや、マスコミに取り上げられなかったが展覧会開催の意義が大きいと考えている方は是非ご応募いただきますようお願い申し上げます。

また、自薦・他薦を問いません。意義深いと考える展覧会を開催した館に対する応援の立場での応募も受け付け致します。

これまでの受賞館

第1回 徳島市立徳島城博物館 「狩野栄川院と徳島藩の画人たち」

第2回 栃木県那珂川町馬頭広重美術館 「福を招く!猫じゃ猫じゃ展」

第3回 東京都文京区弥生美術館「日本の妖美 橘小夢展」

第4回 公益財団法人太田記念美術館 「生誕290年記念 勝川春章―北斎誕生の系譜」

第5回 ・大津市歴史博物館 「大津の都と白鳳寺院」
・ 目黒区美術館 「日本パステル畫 事始め-武内鶴之助と矢崎千代二、二人の先駆者を中心に」

第6回 該当なし

第7回 うらわ美術館「美術への挑戦 1960’s-80’s:秘蔵されていたアート・ブック」

第8回 新型コロナウイルス感染拡大により開催中止

第9回 東京芸術劇場・豊島区「池袋への道-近世の歴史資料、池袋モンパルナス、森山大道」

第10回 ・練馬区立美術館「日本の中のマネ―出会い、120年のイメージ―展」

・筆の里工房 展覧会「だるまさんといっしょ」

第11回 ・公益財団法人泉屋博古館(本館)「表装の愉しみ ―ある表具師のものがたり」

・泉屋博古館東京(姉妹館)   「日本画の棲み家 ―「床の間芸術」を考える」

 

【第11回秀逸企画賞受賞館】

厳正なる審査の結果、第11回秀逸企画賞は

公益財団法人泉屋博古館 (本館)「表装の愉しみ ―ある表具師のものがたり」

泉屋博古館東京(姉妹館)       「日本画の棲み家 ―「床の間芸術」を考える」

に決定いたしました。おめでとうございます!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

《授賞理由》
「古美術の絵画や書の見せ方として、作品を引き立てるために表具が重要な役割を果たしていることを示唆し、古美術の味わい方に一石を投じる好企画。泉屋博古館東京企画の作品展示の場である床の間を考えさせ、現代作品とどう取り組むかも、本館と呼応した新鮮な試みである。二館を合わせて評価したい。」

 

 

【第10回秀逸企画賞受賞館】

厳正なる審査の結果、第10回秀逸企画賞は

練馬区立美術館 「日本の中のマネ―出会い、120年のイメージ―展」

筆の里工房 展覧会「だるまさんといっしょ」

に決定いたしました。おめでとうございます!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

《授賞理由》
「日本の中のマネ―出会い、120年のイメージ―展」は、日本におけるマネの影響と国内マネコレクションを合体させ、さらに福田・森村の現代作家にマネ観を表現させた好企画であるため。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

《授賞理由》
  展覧会「だるまさんといっしょ」は、だるまをテーマにその周辺の文化を分かりやすく解説した今後の継続性が望まれる好企画であるため。

 

 

【第9回秀逸企画賞受賞館】

第9回秀逸企画賞は、開催が中止になった第8回にご応募いただきました企画も一緒に審査いたしました。

厳正なる審査の結果…  

東京芸術劇場・豊島区  『池袋への道-近世の歴史資料、池袋モンパルナス、森山大道』

に決定いたしました。おめでとうございます!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

《授賞理由》
『池袋への道-近世の歴史資料、池袋モンパルナス、森山大道』展は、池袋周辺に積み重なった歴史の層を、地軸と時間軸を融合させた手法で解き明かしたユニークな展覧会であるため。豊島区は本展の核となった池袋モンパルナス美術を長らく研究していること、東京芸術劇場はこのような実験的で新しい手法に賛同され共同主催者となられた点を評価した。

 

 

【第8回秀逸企画賞受賞館】

新型コロナウイルス感染拡大により開催を中止しました。

 

【第7回秀逸企画賞受賞館】

厳正なる審査の結果、第7回秀逸企画賞は  

うらわ美術館  『美術への挑戦 1960’s-80’s:秘蔵されていたアート・ブック』

に決定いたしました。おめでとうございます!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

≪授賞理由≫

同館は開館以前にまとまったアーティスツ・ブックコレクションを収蔵し、
開館後はそのジャンルの紹介を続けてきた。
アーティスツ・ブックというジャンルは欧米ではしっかりと位置付けられ、
収集や研究がなされているが、日本ではかなり遅れている。
この前人未到の分野を長年開拓してきた同館が、収蔵品の中から 551点を紹介し、
1960年代から80年代までのアーティスツ・ブックの 動向を捉えようとした
意欲的企画であるため。