今月の例会は、いつもの銀座事務所を飛び出し、委員の1人、北原照久先生の別邸を訪問する会を

開催しました。

今回はスペシャルトークと同様に一般の参加者を募りましたところ、全員で40名以上になり、

バスを貸し切ってまさに「春の遠足」となりました。

 

←海に続いているかのようなガーデンでのビュッフェパーティー

←海に続いているかのようなガーデンでのビュッフェパーティー

北原邸は、1930年代に建てられた元竹田宮様の別邸。

到着後ひと時邸内を見学後、評判通りの海に面した

ガーデンで昼食を頂き、続いて室内でのトークタイムとなりました。

 

 

 

 

 

1北原先生のお話「邸宅とコレクションについて」

先生はブリキのおもちゃコレクターとして有名ですが、その他昔の広告(その数はおもちゃより

多い)、現代作家など、そのコレクションは多岐にわたっています。3

その中でも最大のコレクションが今回お招き頂いた

佐島の邸宅だそうです。

     (右写真→)

昭和初期の皇族がお住まいになった建物ならではのこの家を、北原先生は極力当時の姿を保ちつつも、よく手を入れ、入念に管理されています。

 

★北原先生にとって「コレクションすること」「コレクターであること」とは?

・「コレクション」は人が管理し、触り、見たり見せたりしないと死んでしまう。

(「死蔵」という言葉もある通り!)

・「コレクションとは、「ときめき」であり、「モチベーション」である

・コレクターにとって、自分のコレクションが誰かに評価される事はとてもうれしいこと。

北原コレクションを皆さんが評価し、喜んでくれることはとても幸せ、と仰います。

 

★「コレクターとしての楽しみ」「コレクションとの生活」とは?

・生活の中で使い、楽しみ、お客様にも喜んでもらえること

・日々の暮らしの中でトータルに楽しめること

 

2.河合副会長のお話

 

北原邸を見て感激した事があります。一時期ここに住まった英国人が増築した離れが元の母屋のデザインに合わせて建てられている事です。(下の2枚の写真)

( 母屋 )                 ( 後から建てられた別棟 )

RIMG0223

RIMG0419

 

 

 

 

 

 

 

 

欧米の人は街並み、家並みを整える意識がちゃんとある。今まで日本人は自分の好き勝手に家を建て

周囲の事や、街並みを考えない。これは反省すべき点です。

現代美術の「インスタレーション」には、あるものとあるものを加えて新しい造形を作る、という

表現方法があるが、日本人は元々特性として、自分の生活の中で身の回りの物をうまく組み合

わせることの大切さが身についていると思います。

ですから本日参加した皆さんも、「身近なもののコレクター」、「自分の中の美の創造者」との

自覚を持っていくべきと思います。

芸術作品の価値は個人の問題であります。自分の中の美意識でもって金額を決めればそれが

その作品の金額になる、そのよい例が北原コレクションであると思います。

そんな中でわからない事や、価値について聞きたい事があれば、当協会に何なりと相談して

頂ければ、皆さんの生活を豊かにするアドバイスが出来ると思います。